セフルー:Sefrouの村へ
2013年 04月 03日
折角なので、ルム・エル・ルビア:Sources de L'oum-er-Rbiaの滝を見学してから、ムリルト:M'rirtの村からN8号を通ってアズルに行くことにしました。でも、モロッコの道は穴だらけなので、念のためキャンプ場の人や現地の人に道の状態を確認してから出発。
麦畑が広がっています。
山道を登って行くと、りっぱなイノシシが車道を横切りました。車をとめて観察していると、民家のそばで何かを食べ、私達の後ろを通って山に帰っていきました。
イノシシは豚の仲間だから、イスラム教の人々は食べないのかもしれません。
山間に入ると緑が美しくまぶしいくらい!草原のようなそして森のような、すばらしい景色が次から次へと続きます。
ワタスゲの花かしら?
野原の冠水したところに白い小さな花をつけて風に揺られています。放牧されている牛たちは水の中に入って、のんびりと草を食べててとっても幸せそう!
その先ではベルベル人達が馬にまたがり、羊を追いながら楽しそうに話していました。
本当に素敵な景色!
さて、『滝の駐車場がすぐそこぉぉぉー!!!』という地点で、道が崩壊し通行止め。なんたることでしょう!
村人が、滝まで案内すると言ってくれたのですが、相方がギックリ腰だと説明して諦めたのでした。
しかたがありません。Uターンして戻ることにしました。相方は村人にアズル:Azrouまで通じる道がないか尋ねていました。村人は「ケニフラからの道の分岐点まで戻り、イゼ:Itzerの村に抜ければいいと」教えてくれました。
...実は、これって後の祭りなのですが、この時『ケニフラに戻った方が良い』と言ってくれればなぁ...。
そんなこととも知らず、分岐点でケニフラとは反対方向へ左折して進みました。ミシュランの地図にもおススメの道として載っています。まずまずの道なので2人とも安心していました。
目の前に広い野原が広がり、羊や牛がゴマ粒のように小さく見えるほどです。お昼にはかなり早かったのですが、ウキウキ気分でランチを頂きました。本当にきれいな所でしたよ!
最近の雨のせいで、野原の至る所で冠水していましたが、水面が日の光で銀色に輝いていました。
山道を行くので先を急いで出発。大きな池があったり、遊牧民の家や部落が点在して美しい眺めでした。
ひと山越えたあたりで道が狭くなってきました。雲もやって来ています。相方は「進むか戻るか」常に思案しながら道を見て走っていました。でも、アスファルトで舗装されているし...。「やっぱり戻ろうかなぁ~」と思ったら、今度は立派なスピード監視カメラの標識もあるし...。
だんだんと、雨で削られた山肌が目立つようになってきました。
このあたりの峠には炭焼き用の石窯が残されていました。モロッコ料理には炭は欠かせませんから!
とっ突然、尋常でない濃霧でビックリで慌てました。360度、何~も見えません。
わずかにアスファルトが見えたのでノロノロと進んで行きました。しかし濃霧を抜けた途端、私達は別世界に入り込んでいました。
標高2200mの崖道。激しい雨に深いクレパスみたいな溝だらけの道...。
結局、約4時間の死ぬほど怖かった山道を来たのにイゼに行く道はなく、ブニア村近くから逃げるようにセフルー:Sefrouの村まで一気に突っ走りました。
しかし...、何度も奇跡に助けられた!感謝・感謝です。
極度の緊張のあまり、相方はうなされて夜中に飛び起きたほど...。